ABOUT NONA



父の夢
寝室のドアの外がやけに騒がしい。廊下をがやがやと人の通る音がする。廊下に入りきらないくらいの人がいるみたいで、なんとドアが若干部屋の 内側にたわんで暗い寝室に細い光が差し込んで来る。起き上がっておそるおそるドアの隙間から部屋の外を伺うと、そこは家の廊下ではなかった。 電車の駅に通じる通路のようなところらしい。それも昭和の田舎を思わせるような古い感じの。そこに初詣の明治神宮のような人の 行列の束ができていて、電車に乗るために少しずつ駅の方に向かってのろのろと進んでいる。とにかくものすごい混雑状態。私は一瞬にして 「みんな七夕のお祭りに行くところなんだ」と察する。私も行こうと思う。するとすでに電車に乗っている。先ほどの混雑には似合わない、 適度に空いた車内。私は椅子に腰かけていて隣に家族が一人座っている。姉だと思ったけれど、横を向いてよく見るとそれは亡き父だった。 「わあ〜パパ久しぶり、元気?」と言って外国の映画のように抱擁する。父も嬉しそうにニコニコしている。「さっきあんなに混んでいた のにどうして電車は空いているのかな?」と私が言うと、父は「●●神社に行く人が多いからみんな前の駅で降りちゃったよ。パパはもっと 良いところに行くから。もう少し先に静かで水の綺麗な素敵な場所があるの。みんな知らないからあんな混んでるとこに行って馬鹿だね」と ちょっと自慢げに言います。こういうところはとても父らしい。父はかなり太ったみたいでとても幸せそうにニコニコしているの。「向こうでは 普段なにしてるの?美味しいものいっぱい食べてる?みたいだね」(美食家を自称していた父は糖尿病がもとで死んだ)と聞いてみるが何も 答えない。父は紺と白の細いストライプ柄のデニム素材のスーツ?を着ている。とてもヘンな服。それもシワだらけのよれよれ。生前の父ではあり得ない。 いつも品の良いパリッとした格好をしてオシャレな父だった。でもとても幸せそうでただニコニコと隣に座っている。私はだんだん布団に置いてきた子供の ことが心配になってきて、「部屋から出てまいごになっているといけないから戻る」と告げます。するとすでにだいぶ混雑の収まった駅前に飛び、 そこで母をみつけ、「今パパに会ってきたよ。子供はどこ?」と聞くの。母が「後から来るはず」と言うので母の後ろの方を見ると子供の姿が 見えて安心したところで目が覚めました。
妙にリアルで父と抱擁した時の掌の感触などがはっきりと残ってた。私が母のことで心配していたから会いにきてくれたのかな? だったらもっとなんか言って欲しかったけど・・。でも嬉しかったナ。




      
[home] [writing top]
ABOUT NONA